加齢黄斑変性
加齢黄斑変性
加齢黄斑変性(Age-related Macular Degeneration:AMD)は、網膜の中心にある「黄斑」に異常な血管(新生血管)が生じ、視力低下やゆがみを引き起こす病気です。
以前は視力を守ることが難しい病気でしたが、現在では抗VEGF薬による眼内注射治療の進歩により、視力維持が期待できる時代になっています。
当院では、
を行い、その方に合わせた継続治療を行っています。
加齢黄斑変性には、
など、さまざまな要因が関与すると考えられています。
特に喫煙は大きな危険因子とされており、禁煙は進行予防のためにも重要です。
現在の加齢黄斑変性治療の中心は、抗VEGF薬による硝子体注射です。VEGFという、異常な血管を増やす物質を抑えることで、
を防ぎます。
治療の目標は、
「現在の視力をできるだけ維持すること」
です。
早期発見・早期治療によって、視力低下を最小限に抑えられる可能性があります。
標準的な抗VEGF薬で、最も使用実績の豊富な薬剤です。
高用量製剤で、治療間隔の延長が期待される薬剤です。
アイリーアのバイオシミラー(後続品)で、同等の効果が期待され、費用負担の軽減につながります。
VEGFだけでなくAng-2にも作用する薬剤で、糖尿病網膜症や難治例での有用性が期待されています。
強力な滲出抑制効果が期待される一方で、眼内炎症などの副作用に注意が必要な薬剤です。コントロール不良例で使用を検討します。
使用実績が豊富な抗VEGF薬で、特に網膜内層の浮腫病変に有効とされます。
ルセンティスのバイオシミラー(後続品)で、同等の効果が期待され、費用負担の軽減につながります。
近年は薬剤の選択肢が増えており、その方の病状や再発しやすさに応じて治療選択ができる時代になっています。
抗VEGF治療は非常に効果的ですが、加齢黄斑変性は再発しやすい病気でもあります。
一度改善しても、時間とともに再発することが多く、
を繰り返し、だんだんと視力が低下していく場合が多くあります。そして、一度低下した視力は完全には戻らないこともあります。
そのため、「再発する前に治療する」ことが非常に重要です。しかし、「ずっと毎月注射が必要なのでは…」と不安に感じる方も少なくありません。そこで当院が行っている治療方針がTAE治療です。
TAE治療は、多くの臨床研究で有効性が示され、現在では実際の診療現場でも広く用いられている、標準的な治療戦略のひとつです。
「視力をできるだけ長く守ること」と、「通院や注射の負担を減らすこと」の両立を目指した治療方法として、多くの患者様に行われています。
注射のたびに、OCT(目の奥の精密検査)で網膜の状態を細かく確認します。特に重要なのは、
という点です。
仮に状態が安定し、水がしっかり引いている場合には、
4週 → 6週 → 8週 → 10週 → 12週
というように、少しずつ注射の間隔を延ばしていきます。
一方で、
など、再発や悪化の兆候があれば、治療間隔を再び短くします。
例えば、12週まで延ばせていても、再発があれば10週、8週へ戻すこともあります。
つまり、
「安定していれば延ばす」
「悪化すれば短くする」
という調整を繰り返しながら、その方に合った治療間隔を探していく方法です。
TAE治療は、単に「様子を見る」治療ではありません。
見え方が大きく悪化してから治療するのではなく、OCTでわずかな変化を捉えながら、“再発する前に視力を守る”という、プロアクティブ(先回り)な考え方の治療です。
視力は、一度低下すると完全には戻らないこともあります。だからこそ、「今の良い状態を、どう長く維持するか」が非常に重要になります。
TAE治療の目的は、
のバランスを取ることです。
必要な時にはしっかり治療を行い、状態が安定していれば通院間隔を延ばす。そして、悪化の兆候があれば早めに間隔を短縮して対応する。
その方の病気のタイプや生活背景に合わせながら、「必要十分な治療」を一緒に考えていく。
それが、当院のTAE治療です。
加齢黄斑変性では、「見え方が良くなったから終了」ではなく、
「再発を予防しながら継続する」
ことが大切です。
途中で通院が空いてしまうと、再発によって視力が低下することがあります。
当院では、
なども考慮しながら、無理なく継続できる治療を提案しています。

PDTは比較的以前から行われている治療法で、現在は、
などで検討されます。
必要に応じて、連携大学病院をご紹介しています。
喫煙は加齢黄斑変性の大きな危険因子です。また、高脂肪食や生活習慣も関与すると考えられています。
そのため、
なども大切です。
黄斑部に存在する色素成分で、酸化ストレスから網膜を守ります。
抗酸化作用により、網膜細胞を保護します。
網膜機能維持に重要なミネラルです。
青魚に多く含まれ、網膜機能をサポートします。
加齢黄斑変性は、早期発見・継続治療が非常に重要です。気になる症状がある方は、お早めにご相談ください。